暦注 (れきちゅう)
「暦に記載されている日時、方角の吉凶禍福に関する事項」をいう。
そのほとんどは暦注とともに大陸から伝来したもので歴史は古い。
初め暦は上層階級の専有物で、暦注もその人たちだけの利用するものであったが、やがて頒暦の普及とともに
一般庶民にも深く浸透していった。
平安時代以来、暦注に関することは安倍家(土御門とも称する)と賀茂家の家職であり,両家に秘伝として継承されてきたが、
両家の解釈にも相違があり土御門泰邦もみずからそれを指摘し、そのようなことは本来あるべきでないといっていた。
現在の代表的な暦注である六曜(大安、仏滅など)はいまだかつて官許の暦に一度も載ったことがなく、
その発祥の中国でも〈案ずるに日の順数に少しも深意なし〉〈その義取るに足らず〉と批判され、すぐに廃れてしまったものである。
鎌倉時代末期のころから伝えられた六曜が日本で流行し始めたのは明治10年代からで由緒正しい暦注ではない。
暦注は弊害の多い迷信として江戸時代以来多くの識者に批判されてきた。
また古くは大同2年(807)に平城天皇によって禁止され、明治の太陽暦改暦の詔書でも〈人智の開達を妨げる〉ものとして
いっさい厳禁された。
しかし、戦後になって出版の自由は暦注の自由となり再び盛大に行われるようになった。
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